ケッコン

最後まで読んだ時の衝撃が凄かったです。
作者の工夫と発想。それを表現がする文章構成のセンスに脱帽です。

　ケッコン。
　敢えてカタカナ。
　ホントはね、「僕らは青木まりこ現象の奴隷だった」のレビューだけ書いて、その先はコメントするなりなんなりでパッパーって読むつもりだったんですよ。
　——その目論見は、この作品の面白さに打ち崩されました。
　777文字でここまで作れる。これはさすがにすごいですよ。マジで。
　ホラーかと思うじゃないですか。
　だいぶミステリーですよ。いつまでも読み返せるし、いつまでも「何でこんな結末なのか」とかそういうことを推理してられる。そんな作品です。
　ただ、この作品のクオリティの高さから言うとね、この作品をネタバレなしでこれ以上語るのはもう不可能です。

話自体も分かりやすくホラーとしてもサスペンスとしても完成度が高いです。言葉遊びも秀逸でセンスが光っています。何よりこの文字数で起承転結がしっかり書かれているのが凄い。

読み終わった後も引きずられる衝撃の展開。

短い話がゆえに一気に持ってかれ、読後は怖さに震えると同時に清涼感があるという……。
それに加えて、妻は何者だったのか……と想像を掻き立てられるモヤモヤ感で読み返してしまう中毒性……危険です。

『ケッコン』
この言葉で、何を思い浮かべますか？

読み進めていくと、序盤で

あ、あれね。

と思う事でしょう。
そして、更に読み進めると

ん？ああ、こっちだったの？！

そして、最後に････ふふふ。

短いながらも、中毒性のある魔性のお話。
さ、あなたもダマサレ魔性ね♪

怖っ……
本当に怖かったです。

でも、こんな文字数なのにキッチリ面白くて凄いです・・・。

まさか、そう来るとは……と。
騙されました。
本当にしっかりまとまってて面白くて、サイコパスみがあって、凄かったです。

この短い文章の中で話がどんどん展開し、まさかのオチ！
うまい、うますぎる、このストーリー展開！！
わたしは２つほど騙されました。騙されるっていい！

とにかく、この短い中に色々な物が内包されてます。
こういう展開かなと予想したら外れ、新たに予想を修正しても外れる。

いい方向にどんどん裏切っていきます。

最終的には……。

たったの７７７文字なので、ぜひ本文を読んで確認しましょう。