第13話 He Side
クリスマス、俺にとってきっと最後になるだろう。
人生最高の思い出になった。
愛する人と過ごす満ち足りた時間。
愛する人と眠る夜は、一人で眠るよるとまったく違った。
あんなにぐっすり眠った記憶は無いな。
栞奈の温かさと匂いに包まれて幸福の中で眠れた。ずっと続けば良いのにと欲が出てしまう。
栞奈がくれたピアス、触る度に栞奈を感じ幸せな気持ちにしてくれている。
おかげて眠れない夜が怖く無くなった。
あの夜、正直、栞奈にもっと触れたかったし、栞奈の全てを俺のものにしたかった。でも、俺は去る人間だ。これ以上彼女に痕跡は残せない。
人生でこれ以上ないほど欲しているのに、それは俺のエゴでしかない。
発作の感覚が狭まっている、春を迎えることは無理だろう。
神様あと少し、彼女の笑顔を見ることを許して下さい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます