◆下着姿の義妹
ご飯を食べ終え、いつもの日常が流れていく。
殺人事件もなにもなく時が進み、就寝時間を迎えた。
俺は自室のベッドで横になり、眠りに就いた。
――翌日。
布団から出ようとすると重みを感じた。なんだ、おかしい。
起き上がろうとしても無理だった。違和感を感じて布団をめくると、そこには下着姿の愛海がいた。
「うわッ!! いつの間に侵入していたんだ……」
マジかよ。
俺が眠っている間に入ってきたのか。まったく気づかなかったぞ。
……それにしても、我が妹は良いものをお持ちで。
見惚れるほどの谷間が目の前にあった。正直、顔を埋めたいほどだ。でも、殺されそうなのでやめておく。
愛海がここまで俺に依存するようになったのは……きっと、全てを失ったからだ。
頼る場所がなくなって彷徨っているところを俺は助けた。
別にヒーローになりたいわけでもなかった。
今にも消え入りそうな小さな少女を俺は、純粋に助けたかっただけなんだ。
以来、愛海は俺にべったりだ。
「…………」
「まったく、俺はいつだってお前のことを考えているんだぞ」
* * *
朝支度を終えると愛海もやっと制服姿で現れた。
慌てて向かってきて焦っていた。
「お兄ちゃん、ひどいよぉ」
「俺は何度も起こしたなんだが」
「キスで起こしてくれないと」
「それはちょっと……」
家を出て、学校を目指していく。
愛海は機嫌良さそうに俺の腕にしがみつく。こうしていれば、病むこともない。
そう思っていたが――。
「おはよー、早田くん」
紫藤さんが現れてしまった。
やっべ……!
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