超お久しぶり〜! な先輩
ようこそいらっしゃいませ〜!
40年近くぶり。
俺は高校でバスケ部に入っていて、3歳年上のBさんは入替で卒業だったんだけど、大学に入る時にすごくお世話になった。
Bさんと同じ大学に行く事になった俺に色々な事を教えてくれて、住む場所を一緒にに探してくれて。
優しくてとっても親切な先輩だった。
俺は大学でもバスケをやる事にして、入部した時にBさんは4年生でしかもキャプテンだった。
まあまあ上下関係が厳しい体育会のクラブだったから、大学内では粗相が無いように結構緊張して過ごしていた。
先輩を見かけたらしっかりと挨拶をしなければならない。
「こんにちは! 失礼します!」
4年生なんて神様みたいな存在だから、個人的には優しいBさんにも馴れ馴れしくなんて出来なかったし、「はい! はい!」って感じだった。
俺は大学2年生いっぱいバスケ部に在籍して、3年生から自転車部に転向したんだけど、転向は結構大変だった。
この辺りの記憶がちょっと曖昧で、今回Bさんと「あーでもない、こーでもない」と色々話たんだけど、しっかりと思い出せないままだ。
ただ、Bさんに相談してその時にエールを貰ったのは確かな話。そんな後押しがあったから、モヤモヤを残さずにすんだ。
その時からご無沙汰してしまっていて、年賀状でのご挨拶くらいになってしまって、しかも数年前からは年賀状を書くのをほぼやめてしまったので、遠のいてしまっていた。
今回何ヶ月か前に、八ヶ岳高原にある音楽堂でのコンサートに行くので、ペンションに泊まれますか? って連絡を頂いて、それが実現したんだ。
変わってない〜!
尊敬する先輩の前で緊張するかな? って思ったけれど、車から降りて優しく出迎えて下さって(おい! 出迎えるのはこっちだろ?)、ハグ、ハグ。
お姉ちゃ〜ん! って感じ。
もう夜のお食事の時間に近かったんだけど、その日は住んでる地区の打ち上げ花火大会があったので、一緒に見にいった。
真上に上がる花火を堪能し、ペンションに戻って一緒に食事して。
そうそう、お土産たくさん貰っちゃったんだけど、俺だけじゃなくて初めて会う旦那にまで、オシャレな自転車マークいっぱいのソックスを頂いちゃってさ。何か、すごく一生懸命に探してくれたんだなって感激した。
すごく嬉しかったし、びっくりしたのは、こんなにご無沙汰しちゃってたのに、ずっと俺の事を気にかけてくれてずっと応援してきて下さったんだな〜って。
「すごく色々頑張ったね」って。
死ぬまでにどうしてももう一度会いたい人の1人がヒデだった、なんて言ってもらえて超絶に嬉しかった。
あ、大学のバスケ部ではひとりひとりに愛称を付けられていて、俺はヒデって呼ばれてたんだ。
旧姓が同じ苗字の俳優がテレビドラマでヒデっていう役をしてた時で、多くない苗字が同じだからヒデにしようって先輩につけられたんだった。単純‥‥‥。今、ヒデなんて呼ぶのはBさんくらいなもんだ。
そうだ、俺の書いた「本気×本気」の本を渡そうって思っていたら、すでに購入して読んで下さってて、それを持ってきて「サイン入れて」って。
わお〜! あの時のペンネームは「風の子ふうこ」だったけど今のサイン「風羽」を入れた。
自転車に出会って、どうしても自転車を一生懸命にやりたくなって、バスケやめて。
バスケやめたけど、バスケの先輩にずっと応援してもらってきて、今も応援してもらえていて幸せだなって思う。
色々押し切って、自転車を始めたから簡単にはやめられないって思っていたけど、まさかここまでやるとはね。
自分でも呆れるくらいだけど、こういう事があると、あ〜良かったなってつくづく思ってしまう。
年月が流れると、昔お世話になった事とかいつの間にか忘れちゃったりしてしまっているものだ。
いけねぇ、いけねぇ。
ここにきて、初心を蘇えらせてもらえるような機会があって良かったなって改めて思う。
感謝、感謝の自転車人生だぜ!
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