血の流し方を考える

 転生という要素がある物語の場合、私は同してもひとこと紹介の言葉を考えてしまいます。

 転生する、チートを得る、最強で無双する…という物語を読むと、「支払ったものに対し、酷ければ支払いもしていないのに過剰なものを受け取ってる」と思ってしまうタチでして。

 そんな私でも、この物語が主人公の代償が十分であるというのは分かります。

 人間の醜い部分を浴びせられ、自分が血を流した分だけが返ってきているように感じられ、それは作品のテーマにあるボーイ・ミーツ・ガールを、夜の静寂があるからこそ昼の喧噪も愛せる、そんな風に感じさせるものです。

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