輝いているというより、光っている

 ひとこと紹介の言葉が浮かんだのが、この物語における魔法が「子供の憧れ」であるからです。

 ファンタジーによくある攻撃魔法でも回復魔法でもなく、強いていうならば「癒やす必要のないものにする」という魔法だと感じます。

 そこにある印象が、輝いているのではなく、光っているという事でした。

 文章から受ける印象は、子供にとっての標ともいえるもので、それは輝いて手を引っ張るものでないからです。

 輝いて視線を集めるのではなく、ぽっと光っていて「こういうのもあるよ」と投げかけ、語りかけ、そして子供が自分で選択する事を大切にしている…そういう優しさや、ある意味に於いて厳しさも含んでいる…そう感じられました。

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