全面にある高校生「らしさ」

 拙い読書経験しかない私は、SFというジャンルをジュヴナイルで触れてきました。

 一人用の宇宙船で地球へやってきたイルカのような姿の宇宙人、彼らから借りた武器というガジェットと、高校生らしい穴のある理想と、その頃の懐かしい記憶を刺激される程に、青春とSFが合わさった物語です。

 この物語のラストで、世界が何か変わった訳ではありません。

 いつも通り、恐らくは私達が住んでいる現実に繋がるくらい、世界に変化はないのですが、爽やかな気持ちになれるのは、高校生らしさを感じる「内面の変化」を感じされるからだ……私はそう感じられました。