かつて伝奇というわれるジャンルには不可欠だった科学的要素を持ち、ラノベらしい軽妙な会話が加わる事で、「浪漫」という漢字に感じられる印象を濃く受け取る事ができます。 三人称で書かれているからこそ、それら登場人物と世界観に没入でき、物語に説得力とでもいうべきものが備わっているように感じます。
一話の文で驚かされて、しかし次話から純ノベルテイストな小説が始まって引き込まれました。変人だけど凄い人に出会う、奇譚を含む学園ものの王道に相応しい小説的面白さがあった!
なろう感がないからこそ、あまたの作品の中で光輝いて見える作品でした。小学生のころ読んだ児童書のような世界観ですすむストーリー。たまに文字が変になることで、モダンな雰囲気を醸し出しています。
そして彼女は、変人に拘束される(ここまで第二話)。その研究所は、あるものを調べていた。幽霊や妖怪の正体――ヱレキテル。自称稀代の発明家・平賀幻尉に実験だ(ゲフンゲフン)研究助手として、哀れ拘束されたヨーコは、ヱレキテルが満ちた異界へ放り込まれることに!幻魔の存在を証明し、悪であれば打ち倒す討滅士として、そして何より博士の実験台(言っちゃった)として!ヨーコの明日はどっちだ!!!
お金に困った責任感の強い少女と、実験大好きマッドサイエンティストによる怪異調査小説です。この世界における不幸や奇怪な現象は、全て隣り合った世界に住む幻魔によって繰り広げられているもの。主人公はマッドサイエンティストに依頼され、隣り合う世界に住む幻魔の調査に赴きます。始まったばかりなので更新を追いやすく、加えて一話一話に込められた世界を形作ろうとする熱量が素晴らしい作品です。ぜひ読んでみてください。