第17話教えてくれ。ラノベとは何だ?

「ふふ、『人生は太く!』『短く!』か…。いい作品であるな。なるほどなるほど。この海原雄山(うなばらゆうざん)、ペンネーム『ごっくんしょうさゆり』も本格的にラノベとやらを書いてみるか」


(異世界スマホピコピコ)


「ふん。書くからにはテンプレは無視だ。他の誰もが書いてない作品を書くのが私だ。中川」


「はい。先生」


「この『異世界転生』とはどういう意味だ」


「はい?」


「同じことを二度も言わせるな。『侮辱倶楽部』を脱会してもらおうか」


「すいません!『異世界転生』とは現世とは違う世界へ転生することかと。先生が今、この異世界で生活されているように…」


「何?なるほど。ではこのサイトにやたら『異世界ファンタジー』『異世界ファンタジー』と新着に載っているのはそういうことか」


「はい。先生」


「ん?何だこれは。中川!『ラブコメ』『婚約破棄』とは何だ?」


「さあ…。私もそこまでは…。勉強不足ですいません!」


「まあよい。これも人気のジャンルらしいがそれだけ多くのものが書いているジャンルなのだろう。わしは書かん」


「(うーん、先生も最近はネット小説投稿にハマったのかあ…)」


「中川!この『追放』というのはあれか!?私がス士郎を追放したのと同じか?」


「(え?ス士郎坊ちゃんは家出したと聞いてますが…)さ、さあ…。まあ、言葉通りならそうだと思いますが…」


「何?あんなこわっぱに『出ていけ!』というようなのがこんなに人気のジャンルなのか?」


「それは違いますよ」


「大原さん…。あんたいつから…」


「海原(うなばら)さん、『追放』とは使えないなあとお荷物扱いされてパーティーをクビになったキャラが実はものすごい能力を持っていて、自分を追放したものどもを見返すことを指すのですよ」


「大原さん、あんた詳しいな。今日を限りに『侮辱倶楽部』を脱会してもらおう!」


「まあまあ先生(なんでアドバイスしただけで『侮辱倶楽部』を脱会やねん…てかいつそんな会に…)」


「ではもう一つ教えてくれ。ポンジュースの『ポン』とは何だ?」

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