第25話海原雄山(うなばらゆうざん)、殴られる。
「へい!らっしゃい!らっしゃい!酒もあるよ!」
「おやじぃ!このスープなにか浮いてるぞ!」
「知るか!ありがたく食っとけ!」
何故か昭和21年に飛ばされた海原雄山(うなばらゆうざん)。
「いらっしゃい!いらっしゃい!なんとご禁制の本物の寿司はいらんかねえ!本物の寿司だよお!」
「馬鹿野郎!誰がそんな高いもん食うか、…はっ!」
(モグモグ)
「こちとらすいとんか雑炊にでもありつければ上等だっていうのによお…」
(モグモグ)「新宿か…。活気があっていい街だな。雀荘も多いし。それにもましてこの『匂い』が気に入った」
海原雄山(うなばらゆうざん)、着席。
「握ってもらおうか」
「へい!いらっしゃい!どうぞ!旦那!」
海原雄山(うなばらゆうざん)「ん?この寿司を握ったのは誰だぁ!!!!!」
「へい。あっしですが」
海原雄山(うなばらゆうざん)「ふざけるな!貴様!タバコを吸っておるだろう!ヤニの匂いがネタからもシャリからもプンプンするわあ!私もプンプンするわあ!」
「(なんだこのおやじ。韻を踏んでるし)」
海原雄山「おい。そこのお前。貴様も『匂いが気に入った』とか言ってたが。ろくに味も分からんくせに金持ち気取って寿司か?」
富井二月副部長「本当だって!おやじが小麦粉でチューインガムを作ってくれたじゃないか!」
「だったら今作ってみろよ!小麦粉でチューインガムなんか作れるわけがねえだろ!」
海原雄山(うなばらゆうざん)「おやじ。お会計だ。出銭はゲンが悪い」
「お客さーん。まさか一文無しでご禁制の本物の寿司を食いに来たわけじゃありませんよねえ」
海原雄山(うなばらゆうざん)「払わんとはいっておらんだろう。その前に便所を借りたいのだが」
「屋台に便所なんかねえよ!ふざけんなこの野郎!金も持たずにご禁制の本物の寿司を食うとはどういう了見だ!」
海原雄山(うなばらゆうざん)「ふん。金金と。うるさいのお。この皿を売れば一億にでもなるだろう。受け取れい」
「てめえ!ふざけんな!この野郎!そんな戯言!」
ぼうしゅうさん。海原雄山(うなばらゆうざん)の顔面を拳でどごーん!
「今日のところはこんなところで勘弁な」
☆次回予告☆
「ガンパイ。『あんたパンツが透けてるぜ』淫南の魔眼」
「カツ丼の味と出前~刑事さんと容疑者~」
お・い・し・い・YO!
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