第4話評論4
「ありがとうございましたー」
店員さんの元気のいい声で見送られる男の名は海原雄山(うなばらゆうざん)。
「ふむ、元気な声はいいが。あの店…。ちと許せんなどころか天誅を下すレベルだな」
異世界スマホぴこぴこ。
『パチンコホール「アタルンデス」☆0
一日で十五万負けた。あり得ない。まず現行法でパチンコ台の釘はいじってはいけないと決まっている。なのになんだあの釘は。千円でボーダー20回転の台で3回転だと。このたわけが!そもそも射幸心を煽らぬよう画面にまで「パチンコは適度に楽しむ遊びです」と表示しておきながらなんだあの射幸心を煽りまくる台ばかり設置しおって。継続率93%?何をもってしてその数字なのだ。このこわっぱが。確率分母数までに当たる確率が大体63%、確率分母数の二倍ハマる確率は86%、確率分母数の三倍ハマる確率が95%である。それなら二分の一を四回転で何故継続率93%となる。このくそが。二分の一を四回転なら確率分母数の二倍ハマりと同じである。二十分の一を四十回転させているのと同じである。それなら継続率86%ではないか。数字のマジックにもほどがある。それに等価であろうと千円三回転では単なる運ゲーではないか。そしてリーチの長さ。昔と違って絶対当たらないであろうリーチにも二分、三分も時間がかかる。この守銭奴が。そもそも版権をメーカーに売ること自体あり得ない。けんしろーがじゃぎにあんなに負けるなどあり得ぬ。「ほくとしんけんに二対一の戦いはない」と言っておるがそれじゃあ「ドーハの悲劇」はどうなる。あそこで同点ゴールを許さず二対一で勝利していても「それは勝利とは言えない」のか?馬鹿が。管理人さんも五代君とは永遠に結ばれないし、マミヤがらおうを倒すとは論外である。挙句の果てに持ち金が尽きた時、ご丁寧にホール内にATMが設置されておったが「一日の限度額は三万までしかおろせません」だと。なんだそのちっぽけな良心は。そんなはした金すぐに台へと吸い込まれるに決まっておるのが分らんか。そして近くの銀行やコンビニのATMへ行く二度手間。もはやここまでくると死人が出るであろう。いくら店員のお見送りの声が大きかろうと弁解の余地なし。十五万を稼ぐのにどれだけ働かなければならないか想像したことがあるのか。十五万あればプレステ5どころかハイスペックのゲーミングパソコンも買える現実を想像したことがあるのか。いずれ天罰がくだるであろう。弁解の余地なし。星は与えられぬ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます