鯉屋異聞～跡取りたちの生存戦略～

未練を持った魂は金魚になる。

脳死した結は双子の兄に看取ってもらえない未練で金魚になる――はずが人間のまま目を覚ます。
目を覚ましたのは魂の輪廻を管理する《鯉屋》だった。

鯉屋の当主・紫音は金魚化を防ぐ代わりに《鯉屋の跡取り》となり、魂を食い荒らす出目金退治をしろと言う。
生きるために跡取りを引き受けるが、鯉屋の全権を握るのは紫音ではなく《鈴屋》という別の人間だった。
さらには輪廻を握るのは《金魚屋》で、武力を担うのは《破魔矢》だという。

誰も紫音を支持しておらず、このままでは殺される可能性がある事に気付く。
結は生き残るためにも権力を掌握する戦略を練っていくが、鯉屋が他国に侵略される可能性に気付く。

そして跡取りは自分の命だけでなく、鯉屋領地内の命を背負う事になる。

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