概要
室町は応仁の乱の頃、四国に「犬神使い」といわれる行者がいた。
室町時代中期、十一年もつづいた応仁の乱は京都を焼け野が原にし、政情・民情ともに不安定となった。この当時は迷信深く、霊怪幽魂、化身魍魎が跋扈する時代であった。祈祷や呪術、呪詛の法を信じる人々の心の隙間に、恐怖の犬神使いが割り込むように現れ、支配された村々は悪夢のような地獄に陥った。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!迷信物語にあらず、 時代を超えた警鐘!
犬神憑きに狐憑き、憑き物信仰 というものはなかなかなくならないものです。 未だに憑き物があるという占いが跋扈しています。
その根っこには人間の弱さがあることは明白です。 人間の弱い心につけ込み、 そこで 不当な利益を得ようとする人たちが 必ず存在します。 それは形を変えて 現在も大手を振ってたくさんまかり通っています。
目に見えない 憑き物ではなく、 やはり目に見えない信用というものを武器にして、言葉巧みに 人の弱さや人間の欲を煽るだけ煽って、その末に全ての財産を巻き上げる。人間はどれだけ愚かな行為を繰り返せば気づくのでしょう。
この物語は迷信を題材にしてはいますが、決してこれは 未開…続きを読む