【短編】ジャック・アンド・ジャック

ファンタジーのようでいて、教訓めいた部分もあり、子供から大人まで面白く読める作品だと思いました。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（131文字）

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（1218文字）

独特の語り口で紡がれる本作。
やわらかくて軽妙な文体にオリジナリティを感じました。
そしてその文体で進行していく物語はとても不思議。けれども、容易に受け入れられる。そこがまた不思議でした。

二人のジャックの元に現れた一人の少年。
やんちゃな少年が二人と接する間に変化していきます。
二人のジャックの内の一人、ジャック・オー・ランタンは彼の変化を望んだりしません。そこに安らぎを覚えました。
人は、幼い子の変化を成長と捉えることが多いです。だかれそれを求めます。しかし、ときには変化をしなくても良いこともあります。少年にとってなにが最良であるかどうかは、大人や周りの他人が決めるのではなく、少年本人…続きを読む

人外のものが悪さをする子どもを連れ去ってしまったり、追いかけ回したりするお話って、世界各地にありますよね。

こちらのお話は、日本を舞台にしたお話しながら、異国情緒も感じられる、子供向けの童話のようなお話です。

タイトルもさることながら、登場人物の二人のジャックには不思議な魅力があり、まるで自分が主人公の少年となって、この二人の世界に迷い込んだような、不思議な感覚に陥ります。作者様の素晴らしい表現力、描写力の為せる技ですね！

なかなかだな