黒のシャンタル　第一部　「過去への旅」　＜完結＞

「神と人間」「親と子」「運命と人生」「偶然と必然」「生と死」「成長と自立」・・・

数々の「普遍的なテーマ」が通奏低音のように響き続ける完成度の高いファンタジー。バッハの複旋律音楽を聴いているような感覚です。

十分な時間のあるときに、初めの200話程度を一気に通読することをおすすめします。その壮大な世界観と重厚なテーマに引き込まれることでしょう。

おとぎ話の世界でありながら、現代社会の諸問題に思いを馳せる契機にもなりました。

もしも映像化されたら、私は必ず観に行くでしょう。

黒のシャンタル

主人公が過去を語るシーンから始まる物語、長編ですが読み始めてみると、自分自身もその世界のひとつになって溶け込んでその場所にいるような感覚になり、読み進めてしまう魅力ある作品です。



なぜ神シャンタルと旅することになったのか！

おすすめです。




読ませていただきました!

まず、言葉選びが凄く素敵ですね!
昨今は軽い異世界ファンタジー系が流行っている中で、一つ一つの言葉を丁寧に選んでより重厚な雰囲気を醸し出している。この雰囲気を求めている方は大勢いらっしゃると思います。

また、言葉だけを見れば難しく感じるかもしれませんが、ストーリーも非常に読みやすく作られているので、もっと本格的な、ハードカバーの異世界ファンタジーに挑戦してみたいという方にオススメです!

　主人公が語る昔話から、その昔の出来事へと移っていく物語。

　託宣とかそれを扱う人々の行動が何かと理不尽でこれがなかなか解消されない。
個々の託宣の真意もそうですが、託宣の位置づけというか性質が明らかになるまで、主人公と一緒にイライラ、もとい、あれこれと想像しながら楽しめます。それも一筋縄ではいかない相当厳しい道のりです。

　表現が丁寧で読みやすいのでするする読めるので、序章を読めば最後まではまると思います。
　ただしいつの間にか時間が経ってしまうので夜更かしにはご注意を。

傭兵トーヤが過去を語るシーンから始まる物語。
どうして女神シャンタルの器である生き神シャンタルと旅することになったのか。

物語は別世界の話。女神たちが地上に残った世界。
最低限の登場人物たちによって、繰り返し語られる世の仕組みに、物語世界の知識は何の苦もなく私たち読者の身体に浸透していきます。
簡単に、物語の中に没入し、トーヤ、シャンタル、その他の人物たちに「共鳴」したり、つっこんだり、慰めたりしてしまうでしょう。

時に厳しく抗いようのない「託宣」に縛られながらも、基本的には優しい想いが溢れる世界が描かれています。
ゆっくり、じっくり、彼らと時を共にしてみてください。きっと最後に「面白か…続きを読む

この作品の凄い所は優れた文章表現力による圧倒的なリアリティです(^.^)🍑

実は私は異世界ファンタジーと言うジャンルは苦手なのです。
その世界観にリアリティを感じられないからです。

しかし、この作品は違います。
情景描写、人物描写、心象描写、そのどれもが優れています🐦
私にとっては、この作品は異世界ではありません。
この地球上の何処かに実際に存在する現実なのです。

この世界では「生き神様」と言う言葉がキーワードになっています。
神様が実際に生きて存在しているのです。
しかし、この神様は簡単に奇跡を起こしてくれる便利な存在ではありません。
「託宣」と言われる一種の預言を不定期に述べるだけ…続きを読む

硬派で壮大なファンタジーが好きな人におすすめです。

最初の入りが難しのですが
設定とかも矛盾もなくしっかり説明してくれる
作品で話は読めば読むほど面白い
一話で辞めてる方は勿体無いのでもっと読み進めて
欲しいですね

人と人とのかかわりの中で、神と運命が交錯します。
魅力的な登場人物たちの見事な生きざまをのぞかせてくれます。
長編なのですが、いったん読み始めると止まりません。
最後まであっという間に読んでしまいました。
幻想文学の魅力を存分に味わうことができます。

嵐により難破した船から助けられたトーヤ。そこはシャンタリオと呼ばれる国。かつて地上に残った女神が創った国であった。その国で女神の憑依体となっている少女シャンタルは『託宣』をし、傭兵であるトーヤを『神の助け手』と定めた。

とてつもない災厄から人々を護るためになされる『託宣』。彼にはどんな運命が待っているのか……？