概要
只人にそれが成せぬというなら、私がそれを成しましょう。
ラジィ・エルダートは地母神教が擁する神官の最高峰、【至高の十人】に齢十三にして名を連ねた若き英才である。
されど日々書庫に籠って全く出てこないというその怠けっぷりに、ついに残る九人が激怒した……とかではない。
単に【至高の十人】に課せられる巡礼という五年間の神殿外奉仕活動のお鉢がラジィに回ってきただけだ。
嫌々旅立ったラジィは五年分に相当する奉仕をさっさと終えて、残りの期間をダラダラ過ごすべく画策するが――
魔術の才能はあるけど基本行き当たりばったりなラジィとお供のお目付スフィンクスによる、目指せ五年間のスローライフ。
なのにラジィの行く先にあるのはトラブルばかり。溜息吐いても火の粉は減らぬ。
行く手を阻む困難は知恵と剣技と魔術で捌く。計算通り完璧――にはほど遠い苦難はいつ終わるのか(
されど日々書庫に籠って全く出てこないというその怠けっぷりに、ついに残る九人が激怒した……とかではない。
単に【至高の十人】に課せられる巡礼という五年間の神殿外奉仕活動のお鉢がラジィに回ってきただけだ。
嫌々旅立ったラジィは五年分に相当する奉仕をさっさと終えて、残りの期間をダラダラ過ごすべく画策するが――
魔術の才能はあるけど基本行き当たりばったりなラジィとお供のお目付スフィンクスによる、目指せ五年間のスローライフ。
なのにラジィの行く先にあるのはトラブルばかり。溜息吐いても火の粉は減らぬ。
行く手を阻む困難は知恵と剣技と魔術で捌く。計算通り完璧――にはほど遠い苦難はいつ終わるのか(