寛政捕物夜話（第十三夜・三人妻ありて）

甲州の在から江戸に出て丁稚奉公からはじめた安兵衛は、じぶんで古着屋の店を始めて財をなした。
ひょんなことから二人の妻を持ち、得意の絶頂にあったが、やがて夜の生活が思うにまかせなくなった。
開業の資金を出してくれた反物屋の隠居の源五郎に相談に出かけた安兵衛は、ある秘策を授けられる。
その秘策とは、根岸の里の若い女の性の奉仕を受けることだった。
ご奉仕に有頂天になった安兵衛は、この女を三人目の妻に迎えようとしたばかりに、地獄にはまる。
婚礼の祝宴の夜、麒麟が突如現れて新郎を喰い殺した！