新人類観察紀行〜あるアンドロイドの旅〜

遠い遠い遥かな未来…

北米大陸を舞台に、造物主である[旧人類]と創造物である[新人類]との間で、種としての存亡を賭けて長く繰り広げられた戦争[旧大戦]も過去の話となった頃…
アンドロイドである私は、戦後約600年の間、コールドスリープ状態で眠り続けていた。

製造設備の一時的なバグにより私は覚醒し、造物主である[旧人類]が滅び、すでに自らの存在意義が失われている事を知った。
高度な人格を与えられていた私は自問自答を繰り返し、ひとつの答えを導き出す。

今はもういない造物主に代わり、新人類の事を知ろう、今の自分に出来る事はそれしか無いと...

以後、施設に残された素体を乗り換えながら、200年もの長い旅を続けている