終末世界の別れは我々にも通ず。

愛着のある旧式機械の前に、格段に性能のいい新式機械が登場したときの切なさ――やるさなさ。この気持ちを抱いたことのある人は意外と多いのかもしれません。

物語の舞台を文明が荒廃した世界に設定することで、このテーマを著者は見事に表現しきっています。

かつて父の住んだ街での新しい出会い。その時めきがあってこその切なさ。

非常に完成度の高い作品です。ぜひお手に取ってみてください。

その他のおすすめレビュー

千石杏香さんの他のおすすめレビュー249