機種変するか否か葛藤する心情を、ポストアポカリプスSFにしてみました

作者 陽澄すずめ

173

59人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

まず最初に、とてもおもしろかったです。
ポストアポカリプスモノで序盤の文章で世界観が全て分かり、相棒が旧式新型関係なく、仮に容姿や形状ないしは形而上のなにかだったとしても、同じ「ソレ」の新旧に対するエモさを限られた文章でぎっちりと面白さを表現していてとてもおもしろかったです。

★★★ Excellent!!!

ホントに4000文字に収まってるか確認してしまうほど、濃厚な物語です。どっぷりと世界観に引き込まれて、まるで映画でも見ているような感覚に陥ります。いやこれ、膨らませたら本当に映画にできそうです。
エクセレント! 星3つでは足りません!

★★★ Excellent!!!

本当に濃厚な短編です。
スマートフォンであるシュリは、主人公の道行先を照らします。
それは休憩所の情報であったり、主人公の父の最後のメッセージであったり。
父の命で向かっていた先に見つけたものとは、そして訪れる運命とは。

本当にKACの規定4000文字かと疑ってしまうような濃い短編でした。
主人公のこれからに幸あれ。
良質なSF短編を読みたい方、是非是非ご一読ください!

って、今タイトル見て気付いたけど、そういう話なの!? えっ!?
とレビューを書いたのちに思った筆者でした。

★★★ Excellent!!!

 お話の中身は他の方の素晴らしいレビューを参考にしていただくとして。
 この作者さんはたった4000字でもの凄い世界を描き出す本物の天才です。
 なぜここまで濃密に書けるのか。そして一度読んだら離れることができない吸引力があるのか。いやはや、本当に素晴らしいです。
 正直、真似したい。でもきっと出来ない。一部の隙もない、完璧な物語をあなたもぜひご覧あれ!

★★★ Excellent!!!

愛着のある旧式機械の前に、格段に性能のいい新式機械が登場したときの切なさ――やるさなさ。この気持ちを抱いたことのある人は意外と多いのかもしれません。

物語の舞台を文明が荒廃した世界に設定することで、このテーマを著者は見事に表現しきっています。

かつて父の住んだ街での新しい出会い。その時めきがあってこその切なさ。

非常に完成度の高い作品です。ぜひお手に取ってみてください。

★★★ Excellent!!!

 文明が滅びかけている終末世界。スマホのナビを頼りに旅をする少年の物語です。知能のないスマートフォン。でも、その受け答えは孤独を癒し、彼の旅路を支えます。
 ですが、目的の地で、その大事な相棒と別れを告げることになる少年。どんなものにも終わりの時がくるのです。
 悲しい別れ、そして新たなる出会い。さらに、どこまでも続く長い道のり。

 スマホの機種変というアイディアが、なんか壮大な物語になってしまっています。果たして人類はこのまま滅びてしまうのか。はたまた強大な敵に対して、目の覚めるような逆転の一手があるのか? そして、その鍵を握るのは、旧式のスマホ。

 短編なんですが、20万文字くらいの長編SFを読破したような気分にさせてくれます。
 とりあえず、「彼らの旅は、まだはじまったばかりだ!」と言っておこう。

★★★ Excellent!!!

 主人公は荒廃した道を、一つのスマホを手に進む。
 途中で宿の主人に「どこから来た?」と尋ねられ、主人公は素直に答える。
 主人公が来たのは科学と自然が融合した都だった。しかし、そこに正体不明のバグが現れ、いつまで現行のシステムが持つか分からない。だから、主人公は父が残した新システムを取りに西へと向かっていたのだ。相棒であり、父の遺言を記録したスマホを手に――。
 やっと廃墟と化した父の研究機関区域に着くが、そこはバグの巣窟だった。
 しかし、スマホのおかげで難を逃れ、父が開発したものを見つけたが……。

 思わずスマホに感情移入してしまうこと間違いなし。
 そして最後にはほっとできました。
 これがたったこれだけの文字数とは、信じられませんでした。

 是非、御一読下さい!

★★★ Excellent!!!

こんな話されたら迂闊に機種変できなくなるやんけどうしてくれるんじゃ……。
「スマホ機種変しちゃおっかなー」という気持ちを女性がポストアポカリプスSFにしてみたそうですよ。もうそれだけで文学だね。気持ちを言葉にしてなんぼよ、文学は。

この作品を読むと自分の端末に愛着がわくのと同時に、新たな出会いへの期待も膨らみます。

僕もそろそろ、次の子に……。