概要
明け方の空はいつだって馬鹿みたいに綺麗だ。
五年前に大流行した謎のウイルスによって、人類の八割が心を無くして死んだ世界。
緩やかに終わった世界のあとには、世紀末が待ち構えていた。
世界中どこに行っても無法地帯、道端に死体が転がっても不思議ではなく、挙句の果てに人体改造も当たり前。
そんな世界の片隅で、僕はサイバネティクス専門の闇医者をしている。
そして、「そら」という名のアンドロイドが、いつも僕の側にいてくれる――
※ ※ ※
人間の心は難しい、というお話です。
緩やかに終わった世界のあとには、世紀末が待ち構えていた。
世界中どこに行っても無法地帯、道端に死体が転がっても不思議ではなく、挙句の果てに人体改造も当たり前。
そんな世界の片隅で、僕はサイバネティクス専門の闇医者をしている。
そして、「そら」という名のアンドロイドが、いつも僕の側にいてくれる――
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人間の心は難しい、というお話です。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!心の在り処と、個を個たらしめる本質の宿る場所
奇病により人類の八割が心を無くしてしまった未来、ゆっくり滅亡へと向かっていく世界で、年越しを迎える闇医者とアンドロイドのお話。
いわゆるポストアポカリプスSFであると同時に、ゴリゴリのサイバーパンク小説でもあります。いや本当にパンク感がすごい。サイバネティクス技術の発達した未来、自分の肉体をわりと気軽に機械化してしまう人々。序盤に登場する住職なんかは腕をガトリングガンに換装していたりして(それもそうせざるを得ない差し迫った事情があるわけでもないのに!)、はっきり人心の荒廃が見て取れる、のですけれど。
でも、そのわりには妙に明るいというか、まったくと言っていいほど閉塞感がないのが好きです…続きを読む