寛政捕物夜話（第十六夜・刺青の女）

東洲斎＋洒落斎＝写楽。
寛政6年（1794）5月5日、歌舞伎役者絵28枚の版画で華々しくデビューしたが、9か月後144枚の役者絵を残し、風のように消えた東洲斎写楽。その氏素性・正体は、今もってミステリー！
「写楽」とは、東洲斎と洒落斎というふたりの絵師の合作、というのが作者の見立てです
東洲斎は、旗本の放蕩息子で剣の達人だが、枕絵師として市井で虚無的に暮らしていた。
お役者目明しの浮多郎と、隠れキリシタン処刑の刑場で知り合った東洲斎は、ふたりで次々と起こる江戸の難事件を解決する。
いわばミステリーそのものの写楽が、江戸のミステリーを解く趣向です。
ふたりの秘密の大冒険は、拙著「寛政捕物夜話」シリーズ三部作の「写楽な恋」「東洲斎江戸切絵図」「逆さ十字架の謎」であますところなく描いています。
「…続きを読む