EINHERJER

ファンタジーゲームが好きな高校生の流川一世(ルカワイッセイ)が次に目を開けた時、彼の目の前にはそこは見知らぬ王や大臣、兵士たちが揃う中世貴族時代のような謁見の間が広がっていた。

「おお勇者よ、死んでしまうとは情けない･･･」
「は？」

【勇者イッセイ】が何を言っても復活の影響による記憶喪失としか思わない王や国民。元いた場所とは見た目からして全く違う世界で、勇者のことを知らないのは勇者本人だけ。

「俺はこんな【ファンタジー】は望んでない！！」

知らない世界で望まない戦いを強いられていくうちに歪んでいく勇者イッセイの精神と仲間たち。それでもその世界は【ファンタジー】に違いなかった。