世界の息遣いを感じられる、本格的な異世界へ飛び込もう

私たちの生活の中に当たり前のように溶け込み、当たり前のように永久に続いていくかのように思えるこの世の理。それは刻まれる時であったり、星々の巡りや沈んでは登る太陽であったり……。
このお話には、そうした理を示し刻む国の宝が登場します。その宝も当たり前のように動き、理を人々に示し続ける。それがある日突然止まってしまうのです。

当たり前ってなんだろう。どうして時は流れ天は回るのだろう。そもそもそれって永久不変のもの?私たちが標としているものの確かさはどこからくるの?

読み終えると、別世界のお話なのに私たちの世界とも重ね合わせてついつい考えてしまいます。それだけ他人事とも思えないし、別世界だけれど本当にどこかにある世界のように思えてしまうんですね。

表面的なものじゃない。壮大な世界観と理が基盤となり、それを感じることのできる本格的な異世界ファンタジーがここにあります。

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