ものけの姫子と鬼紛い

作者 夢見里 龍

74

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★★★ Excellent!!!

 可愛らしいけれどどこか妖艶な鬼の少女、呪われていると自負する人間の少年、そして彼らと対峙する、我々の常識を覆す敵の正体……。その正体を知った時、きっとあなたは戦慄する……かどうかは読んでからのお楽しみですが、私はものすごく戦慄しました。「え、嘘、本当に!?何かの間違いでしょう!?」なんて風に常識なんて木っ端微塵にされてしまいます。

 その敵に立ち向かうは、血の約定によって結ばれた鬼の少女と人間の少年。当然敵と戦うこともあるのですが、そのバトルシーンが最高にかっこいい。しかも文章を読んでるだけで、美しく、激しく、激烈な戦闘の光景が勝手に脳内に流れ出し、没入感も半端ないのでわくわくすること間違いなし。自信を持っておすすめします。

★★★ Excellent!!!

生まれながらの不運を身にまとう主人公の少年、鬼童妖(キドウ アヤカ)は、この日も自身の不運を呪っていた。誘われるように迷い込んだのは現世とは違う気を孕んだ異界。そこで出会ったのは、美しく可憐な鬼姫、夜弥(ヨミ)だった。
不運な体質の主人公と、千年もの時代を孤独に過ごした鬼姫が血の約束を交わしたとき、現世は混乱と闇がはびこう魔窟へと化す。
鬼姫は、現世「倭」の人々と手を取り合うことを望む。しかし、倭は彼女を裏切った。倭がすがったのは「仏」である。その仏が物の怪を倭から追放したのだ。
仏に奪われた過去にとらわれ、彼女は復讐を誓っている。一方で、アヤカにも忌まわしい過去がつきまとう。
二人は過去と対峙し、答えを見つけることができるのか?

本編をざっくりと分類するなら、和風ファンタジーです。しかし、舞台は現代。雅な背景にうつつを抜かしてはいけない。油断ができない。目が離せない。
物の怪といえば、おどろおどろしく静かにねっとりとしているイメージなのですが、また私もそんな物語の紡ぎ手でもあるのですが、本作を読んで衝撃を受けました。背後から鈍器でぶん殴られた気分です。
熱い。とびきり熱い。触れると火傷しそうなくらい、熱いバトルが待っていました。
キャラクターも魅力的で、主人公のアヤカがかっこいいんです。また、彼らと対峙する悪役もかっこいい。巧みなセリフ回しに何度息を飲んだことか。
また、どちらかというとヒーロー的存在になる「彼ら」が悪役に回るという逆転の発想に脱帽しました。善悪は果たしてどちらか、考えさせられるストーリーです。
それに何より、文章が細やかで繊細かつ大胆で、他の追随を許さない。堅くも美しい。鮮やかなあかいろがいまだに網膜から離れてくれない。
作者様の描く美麗な鮮血が舞う映像描写と、確かな筆致に酔いしれること間違いなし。とにかくかっこいいんです。読まなきゃ損です。勿体無い。 続きを読む

★★★ Excellent!!!

不思議な家に迷い込む出だしが「マヨヒガ」を想起させ、どんな物語なのだろうとワクワクして読み始めました。
まず、設定が斬新で興味深いです。敵が○(ネタバレになるので伏せ字)というのは、なかなかないのでは。
各所に散りばめられた戦闘シーンは迫力があり、ここで使われる「赤」がとても印象的でした。
アヤカと夜弥の不思議な絆が良いです。偶然のように見えて、きっと二人の出会いは運命だったのだろうな……と思っています。

★★★ Excellent!!!

 主人公は赤い髪と澄んだ目を持つ異形の青年。青年はある日、驟雨に見舞われ、隠家のような古い日本家屋に逃げ込む。そこで待っていたのは、幼い屋敷の主である幼女と、それに従う美女たち。しかし、そこに突如化け物が襲来し、美女たちは紙屑となり、幼女は赤い着物を翻し、主人公と協力して化け物を倒す。
 主人公は幼女を一人暮らしの部屋に連れ帰り、化け物の正体をきく。あの化け物は、人間が常日頃崇めている仏の真の姿だった。総称して、仏魔と呼ぶ。かつて鬼姫たちと倭の国の人間は、手を取り合って暮らしていた。しかし、他国から伝来した仏魔によって、鬼姫たちと人間たちの関係は一変していた。鬼姫は仏魔を倒して、再び倭の国で人間たちと平和に暮らしたいと願っていた。
 幼い頃に残酷な形で両親を亡くしていた主人公は、鬼姫に協力すると約束する。しかし主人公には人間としての生活があった。主人公は夜間学校に通いながら、アルバイトをしていた。だが、主人公が街を歩いていた時、見ず知らずの人間たちが、主人公に襲い掛かって来て、主人公は刺されてしまう。そこに助けに入ったのは、主人公の同級生のだった。この同級生には、裏の顔が存在していたのだ。そして鬼姫も駆けつけて仏魔を倒して、帰路に就く。そんな中、鬼姫は仏魔との戦いで武器である鉄扇を壊され、「京都には行くな」と諭される。
 しかし、主人公の修学旅行先が京都に決まり⁈
 さて、貧乏学生の主人公は鬼姫の路銀を工面できるのか?
 同級生の裏の顔とは?
 主人公と鬼姫の今後から目が離せない!

 仏魔の姿がおどろおどろしく、その正体が仏と読んだ時には、とても驚きました。仏魔との戦闘シーンは迫力があり、是非ご覧いただきたいです。構成力も文章力も高く、それに負けないオリジナリティがあり、読みごたえがあるのに、すんなり頭の中に入ってきます。

 物語はまだ続くようですので、今後も期待した… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

なんとも不運で、なんとも肝の据わった高校生アヤカと、夜弥という少女が、不思議な隠れ屋敷で出会うところから始まる物語。

流麗な文章で描き出される迫力の戦闘シーンがまず見所のひとつ。

そして、主人公アヤカが、あまりにも肝が据わりすぎてどんどん突っ込んでいき、おおい!と叫びたくなるのがまたひとつ。

さらにさらに、夜弥が!
可愛い!! ひとり時代をずれにずれたビジュアルに口調。そんな彼女が現代社会に飛び込んでいくとまぁかわいい!

そんなあれやこれやに加え、現在三章に突入したところで今だ少しばかり顔を覗かせただけの黒幕はかなりアクが強いご様子。

現在連載中で、まだまだ話の底が知れないこの物語。是非、最前線で追いかけてみてくださいませ。

★★★ Excellent!!!

まず、文章がとてもうつくしい……。
目の前に紙を開き、筆で色鮮やかに描かれていく様を見ました。
黒い文字から色が現れていく感覚がたまりません。

また、昔話のようなお話の展開も、先を読みたくなります。
「お前絶対にそっち行っちゃダメだろ!!」と心の中で叫びながらも、少しワクワクしていたり。
続きが楽しみです。