イケメンすぎる笹原一樹君 第一部

サマエル3151

第1話4月 3日

イケメンすぎる笹原一樹くん



サマエル




4月 3日




「……………き、………き」

 誰だろう?どこからか声がする。少年のような少女のようなそんな声。

「…………………………ずき、………………………ずき」

 僕は辺りを見渡したが、見えるのは歪められ、反射され、目を開こうが全く何かを特定できなかった。

 誰だ?なぜ、僕を呼んでいる?

その時、紺碧の海から一気に僕の体は引き揚げられた。




朝日が僕の目に染み込ませる。それで僕は目を覚め、体を起きあがらせる。

僕の部屋は2階にあって、広さ6畳の洋室だ。南の方に僕んベッドが置かれてあり、北方面に書棚がある。書棚にはCDや学芸書と漫画が置かれている。


それはともかく、目覚めたばかりの僕は目を擦った。

あの夢はなんだんだろうか?

あの夢は何かの暗示?バカな漫画の読みすぎだ。今日が一体何があるって言うんだ。


それで、僕は気付いた。

その時、ドアの向こうから声が聞こえた。

「一樹く〜ん、起きてる?」

「今起きたところ!」

そして、ドアの向こうから明らかに安堵の音が聴こえた。

「なら、いいわね。早く起きていらっしゃい」

「ああ、今、降りる」

そして、僕はiPhoneを持って一階に降りて行った。




 一階のリビングに降りるとそこにはもう馴染みになった人の顔があった。

「おはよう、一樹くん」

「おはよう、小城おじさん」


今、僕に挨拶をしたのは小城おじさん。本名は小城和樹。僕の叔父にあたる人物だ。


僕は昔中学校を不登校になったことがあって、その時、このおじさんが住んでいる岡山で高校入学を決意した。


その理由は多分親が嫌いだったから、おじさんの家で居候したいがための高校入学だったが、結果的にはそれはそれで良かったと思う。


「おはよう、一樹くん」

「おはよう、康子さん」


で、この人が小城康子さん。和樹さんの妻であり、僕の叔母にあたる人物だ。

僕にとって二人との関係は良好でここでの生活は心地よいものだ。年末年始には二人の一人息子が帰ってくるから、僕はその時、親がいる東京に行くが、別段日常会話ぐらいは親と出来る。


それはともかく、僕は裸になって、ワセリンを体に塗り始め、そして、終わったら服を着た。その間康子さんが僕の方に声をかけて来る。


「一樹くん、朝はお茶にする?それともコーヒー?」

「コーヒーで」

それ康子さんはくすくす笑う。


「一樹くんはいつもコーヒーね。あなたもコーヒーでいいでしょう」

それに小城おじさんも柔和な笑みで言う。

「ああ、いいよ」

「はい。しばし、お待ちあれ」

服を着終えると、僕はiPhoneで礼子の音楽を聴き始めた。


紹介が遅れた。僕の名前は笹原一樹。今日から桃花学園の生徒となる物だ。

桃花学園は大学で、すなわち僕はそこの大学生になるんだ。そして、今日はその大学の入学式に参加するのだ。

 僕自身の性格としてはおとなしい性格だと思う。個人的な主観でわからないが、ああ、そういえば、美春からは、いつも明るい、と呼ばれてたな。うん、美春曰く明るい性格なのだ、僕は。


そして、僕の趣味はソシャゲと音楽を聴くことかな?好きなソシャゲはそれは魔法戦士ルミナルクというMMORPGでちょっと変わっていたMMOだった。

ほどいる。

 簡単にいえばルミナルクは色々ヒロインを選べて攻略できるソシャゲだが、僕は巨乳ヒロインを使って攻略している。

ちなみに今聞いているアーティストは『礼子』。僕の一番好きなゲームのオープニングでデビューしたミュージシャンで穏やかな愛のある歌を歌ったり、私小説的な自分の日常を歌ったりするミュージシャンで時々聞いているのだ。


 あと、僕は今、小説を書いている。これは趣味ではなくマジで小説家になることを目指して書いているのだ。あと、もうちょっとで書き終わる所だ。


「一樹くんできたわよ」

康子さんはそう言って僕たちにコーヒーを差し出した。僕もそれと朝食のパンを食べながら、彼らの話を聞いた。


「そうそう、一樹くん。入学式にはあなたのご両親も来るそうよ。話はするんでしょう?」


「しますよ。年末年始に実家に戻って親と話しますしね」

もっとも、姉と妹とは全く話してないが。

ともかく、僕は朝食を食べ終え、身支度を整え彼らに行った。

「行って来ます」

「行ってらっしゃい!」

そして、僕はうちの扉を開いた。




桃花学園は備前原駅のそばの山の中腹に建てられた大学で校内は狭く、文字通り弱小の大学だ。


 グラウンドなどのスポーツ系の施設は一つしかないし、サークル系の部室も他の東京などの大学に比べたら数が少ないというのは聞いてある。

だが、むしろ、僕は勉強するために大学に入ったので、全く問題は無かった。

と、着くと僕の高校生時代からの友人が先についていた。


「一樹、おはよん」

「おはよう」

「一樹、おはよう」

「みんな、おはよう」


 僕を待っていたのは二人の少女と一人の少年。まず、最初に挨拶をしてくれた子から話そうか。


彼女の名前は寺島美春。僕と同じ桃花学園に通うこととなる少女だ。

彼女のルックスについては一言で言えば今風のアイドルの容姿を持っていると言えば想像がつくだろうか?


長いストレートの黒髪のヘアに大きな目、ふくっらとした頬などまさに今風のアイドルの用紙を持つ美少女が寺島美春なのだ。

だが、彼女の魅力はそれだけではない。彼女自身の性格が明るくいつも人を元気ずけてくれて素晴らしい女性なのだ。美春は。


そして、素敵だからこそ、僕はその彼女に恋をしているのだ。


「遅れずに来たみたいだな」

「ああ、無事間に合ったよ」


この少年は真部光。光のことを簡単に言うと頼りになるイケメンだ。

その細い目と逆三角形の顎から一見優男と見えるかもしれないが、時々話しているとサメのような獰猛な頼らしさがあるのに、ハッと気づく時がある。

 とにかく、僕が一番信頼している人なのだ、彼は。


「一樹、おはよう」

「ああ、おはよう。これから4年間の大学生活よろしく」

そう言って手を差し伸べると彼女も握手をしてきた。


彼女の名前はキャサリン・フレイジャー。美春たちと同じく高校時代からの友人だ。


しかし、僕と彼女の関係はあまり良くない。表面上は礼儀正しくやっているが、それはあくまで表面上だけの話で、仲が良いとは到底言えない。

彼女についてはパーマのかかったブロンドヘアと青い目をしてうりざね型の顔、細い目をしている美少女だ。見た目だけは。


しかし、内面は思ったことを直裁的に言う性格をして、ネガディブなことも言うから個人的にあまり好きでは無いのだ。

まあ、でもキャサリンは美春と仲が良いからその関係で付き合っている。

 ともかく、僕たちの自己紹介が終わった所で、僕達は入学式に出席した。

 そこにやはり、僕の両親もいて、終わった後、親と3人で昼食を共にした。

みんなも大体似たような感じでその日は朝あったのを最後に僕達はそれぞれ帰路についた。




「う〜む」

僕はチラシを順番に見て行った。そこでもう一度呻く。

「う〜〜〜む」


 そこに陽気なウサギがひょっこりあらわれた。

「あ!一樹発見!なになに?何見てんの?あー!これってサークルの勧誘のビラ!?なになに!見ていい!?う〜んと、一樹文芸のとこばかりのサークルんとこに貰ってるね。アニ研でしょ?映研でしょ?後文学研。あ!面白そうなサークル発見!ようつべ研!一樹、これ入りなよ!絶対!一樹に合ってるって!!」


 僕が一言も発する前にチキン南蛮定食を持った美春は、って!もう定食食べてるし!


ごほん。言い直そう。僕が一言も言葉を発する前に現れた美春はズカズカと僕が貰ったビラを見ながら唾を吐きながら高速で言葉を出し、そして、なおかつ定食を食べながら、時々、僕のビラを見ていた。


まるでその様子は獣の肉を食い散らすゴブリンだった。

「突っ込む余裕を与えてくれよ。それはともかく、僕はようつべ研には入らないよ。もし、入るとすれば君が入ったら、入るかどうか考える」

そうジト目で美春を見ながら僕は言った。それに美春は頬に手を当てる。


「ほほほほ。冗談よ、冗談。そんなにマジに受け取らないでよ。で、本命はどのサークルにするつもり?」

うまく取り繕ったつもりだろうが、しかし、僕は美春の頬に一筋の冷たい汗を見逃さなかった。


「ん。そっちこそどうなんだ?なんか目星は付けてるのか?」

それに美春はリスの表情をする。


「ん、私?私はねぇ。二つほど考えてるかな」

「よし、その二つを僕が当ててやろう」

それにひまわりが体から光を染み出していた。


「本当にー!当てて、当てて!!あ、外れたら罰ゲームだからね!」

「はいはい。当てるぞ」

サバンナ地方に住むネズミがワクワクといった表情で穴ぐらから僕を見て居た。


「ズバリ、アニ研と腐女子研だろ?」

  雷に打たれたネズミが勢いよく穴ぐらから飛び出した。


「すごーい!なんでわかったのー!?」

「いや、それは…………」

リスの考えていることなど見透すのは簡単だとは言えなかった。

 美春は興味津々な表情でこっちを見てくる。


「一樹はなんのサークルを考えているの?」


「僕か?僕はやはり美春はと同じくアニ研に顔を出すつもりだ。あと文学部にも行っときたいかな。それに………」

僕は一枚のビラを手に取った。


「演劇研?」

「そう、最近演技に興味を持っているんだ」


「演技!?」

その時蜂蜜入りレモネードが、初蜜の量が勢いよく増しグラスからほとんど蜂蜜とかしたレモネードが溢れ出した。


「演技!一樹、将来役者になるの!?俳優?いや、声優ね!一樹、声優になるんだ!あ!それなら、宮本さんのサインお願い!よし!宮本さんのサイン貰えるぞー!わーい!」

全自動制御花畑量産機がフル活動をしている。 

そんな状態の美春に一言いう。


「美春。僕は声優を目指しているわけじゃないから」

飛び跳ねていた美春は勢いよくこっちに振り向いた。

「あれ?声優になるんじゃないの?」


「いや、あくまで趣味だよ、趣味!僕がなりたいのは小説家だから、そこのところ勘違いしてもらっては困る」

リスはさらにギョッとした表情をした。


「一樹!小説書いてるの!マジ!」

「ああ、マジだよ。おおマジだ。美春たちも出てくるから書き終わったら後で見せるわ」

 美春は子犬の表情をしてこっちに突っついてきた。


「一樹が小説を書いているなんて!ああ!私どんな風に書かれてるんだろう!?やっぱり素敵なガール!?そうよね。やっぱり花も恥じらう高校生なんですもの!それはもう、上品に、可憐に!書かれているわよね!一樹!」


「顔近い!近すぎるって!おい!」

 いきなりドアップな美春の顔に、こちらは堪らず上体を反らした。


「とにかく、今書いてるのは美春の言う通り、僕たちが最初に出会った頃の高校生時代だ。書き終わったら後で美春たちに見せるから、何かリクエストがあればその時に言ってくれよ」


「うんうん、言う、バチコイっと言うから安心してね!」

「その副詞の使い方がわからん」

それはともかく、僕はもらったビラを一枚残してリュックに詰めた。

「今からアニ研の方に行ってみようと思うけど、どうする?一緒に行くか?」

それに春菊の花が満面の笑みを浮かべる。

「うん!もちろん!」



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