第7話4月 19日 土曜日

4月 19日 土曜日


 

 そして、そのまま金曜日へ。あのあと、帰りについてからメールで美春から、あの告白嬉しかったよ。ありがとう❤️ と書かれてあった日はエトナ火山が噴火したものだったが、しかし、それは過去形で終わらず、三日間も噴火しっぱなしだった。そして、ようやく火山の活動も沈静化して来たのだ。


 いい加減。光からの映画の脚本を考えなければならない。

 さて、どうしようかなぁ。学園ものだろ?それに恋愛。まあ、あまり金をかけずにできるものがベストだろうな。アクションは無しで、それでいてあれか。インパクトがあるものがいいか?


 じれったい恋愛ものも候補の対象にはなっているけど、あれはあれで結構役者の演技力が問われるからな。入れるとしても、ちょっとしてリアクションをいれるべきだろう。

 なら、やっぱりあれだな。インディペンディッド映画ふうよりも、アニメや漫画のようなストーリー展開のほうが良いか。さて、どうしよう。


 その時だった。僕の携帯から着信が入った。

 また、しょうもないツイッターの通知かな?と思い、僕は携帯を見たら、そこには‥‥…。

日曜日予定が空いたよ❤️ デートしようね❤️

 と書かれたメールの文面が美春から来ていた。

 ごごごごご、ドシャーン!

 またもや吹き出るボルケーノ。その勢いはとどまることを知らず付近一帯の町々をマグマで呑み込んだ。


 デートの予定!

 いや、考えてるんだけど。しかし、こうもメールで来ると落ち着かないなぁ。

 とりあえず、最初のデートは無難に岡山駅周辺で行こう。こういうのをあらかじめ考えてもうデートプランは練ってある。あとはそれを実行するだけ。多分、大丈夫なはずだ。


 そう思って、僕は気を静め、脚本の方に意識を集中させた。

 ふー、そうは言っても全然気が散ってしまう。やっぱり恋って人を落ち着かせなくする物だな。


 その時だった。僕の脳裏にあることが閃いた。

 恋は人を落ち着かせない。ならば、逆は?

 その瞬間僕が今まで見てきたサブカルチャー人生経験が走馬灯のように蘇り、一気に収斂させていった。

 いける。これはいけるぞ。早速書こう。これまでとってきた講義のメモをもう一回見直して、英語の単語帳をめくり、日本書紀を読んだ後に僕はパソコンに向かった。

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