午前三時のコーヒーを君と

　物語の舞台は、現代ドイツの西部に位置する学生街デュースブルク。毎日を怠惰に生きる経済学部の学生レネー・エッティンガーの隣部屋に、日本人留学生の雨柳馨（ウリュー　カオル）が引っ越してきた。最初は新たな隣人に真面目な印象を抱くレネーだったが、なんと馨はその後の寮のパーティーで酔いつぶれてしまう。隣人のよしみで仕方なくレネーは彼の介抱をするが、その時、何故か馨の身体から故郷の霧雨を思わせる馨りが強く匂い立つ。それ以降、レネーは彼を強く意識し始めるが……。

　これは、夢を諦めてしまった男と、恋を諦めてしまった男による、穏やかな愛情の物語である。

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注）作中には実際の都市名や大学名などが登場いたしますが、あくまでもこの物語はフィクションです。
pixivで睦月文弥名義で連載中のBL作…続きを読む