概要
心のブレーキから、足を離していいかな
福祉施設で働く冬美と、上司の古瀬。そして、冬美の夫である秋悟。
三名の男女が織り成す短編恋愛小説。
※キャッチコピーのフレーズは、古内東子さんの『ブレーキ』という楽曲の歌詞から拝借しております。
三名の男女が織り成す短編恋愛小説。
※キャッチコピーのフレーズは、古内東子さんの『ブレーキ』という楽曲の歌詞から拝借しております。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!そしてブレーキは優しく外れる
他の方々もレビューしている通り、大人な恋愛が描かれた文学短編です。
まず作品全体を通して違和感のない女性視点で書き切っている点が素晴らしく、繊細に揺れ動く人間関係や心情など、細部までかなり作り込まれているなと感じる描写がお見事でした。
題材としている『不倫』にはネガティブだったりドロドロしたイメージが強く付きまとっており、実際そういうものだと思っていますが、この作品においては爽やかで嫌悪感の少ないものとして表現している部分が、本当に素晴らしいと思いました。綺麗なものを綺麗なものとして、汚いものを汚いものとして表現するのは普通ですが、そこを逆転させつつ多くの読者に納得させているというのは、か…続きを読む - ★★★ Excellent!!!恋と愛
連れ添う相方に対する愛と、自分に素直になる恋愛感情が実にナチュラルに描かれた素敵な作品だと感じました。読んでみて素直に感じたこと、本作はこれより短くてもいけないし、ダラダラと長くてもいけない。そう、ちょうど程が良いのです。完結明瞭に書こうと思えばかけますし、もっと引き延ばそうと思えば幾らでもできるものを、丁度良い文字数で伏線や含みを持たせて終わらせているところが秀逸ですね!作品とは必要な情報を読者に与えてそれぞれの世界観の中で構築されるものであるが故に、読み手にとって様々な解釈があると思いますが、その遊びの部分をちゃんと作っていらっしゃるところが素晴らしいと感じました。心の動き・お酒の量・味…続きを読む