何故、彼らは魔王と呼ばれているのか。

ついつい一気読みしちゃいました。一気読みしない理由なんてありませんでした。

物語最初から、引き込まれる“設定”。
(自称)天才魔術師セイルは、『魔王の棲家』と呼ばれる場所へ任務に向かう。
どんな場所なのか、と読み進めて行くと、年老いた英雄たちの介護施設だということが判明。
まずそこで、嘘ぉ、と言いたくなるが、これでもまだ序盤なんです。物語はむしろこれからです。

破茶滅茶な生活の中で、確かに芽生える絆と英雄たちの気持ち。
そこが丁寧に描かれていて、感情移入がしやすかったです。

物語の構成の仕方が唸りたくなるほど上手くて、読者を絶対に離させない工夫がありました。
バトルシーンも迫力があるので、日常シーンやそれぞれ“思い”を話すシーンとの緩急のつけ方が絶妙なので、疲れないです。


タグにあるように、チートもハーレムもないです。
これは、人間が生きている、それだけの物語です。だからこそ、心が動かされました。

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