老いた英雄達の行く末とは

どんなに優れた能力を持っていようと、生きていれば必ず肉体は老いていく。たとえ肉体は衰えても実力は健在。時には意図せずに人を傷つけてしまうこともある。
「魔王の棲家」は老いた英雄たちが暮らす場所。
万が一にも一般人に危害を加えないように、ここで老後を過ごすのだ。
セイルはそのような施設とは知らずにそこに派遣された。
やって来た当初は不満げに仕事をこなすものの、施設の人々と交流するうちにセイルの心に変化が表れる。

魔法と老人ホームと介護、という組み合わせが新鮮だ。この発想自体がすでに面白い。しかも著者の巧みな文章も相まって面白さは倍増。
一気読み間違いなしである。
王道ファンタジーは読み飽きてしまったという方に是非読んでほしい。

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