魔法と探偵、何とも面白そうな組み合わせですが、実はこの2つ相反する組み合わせなのです。主人公西尾の飄々としたキャラクターに味があり、弁護士の東雲とアルバイトの北原3人の登場人物で話は構成されています。魔法と能力者との違いは何か。即答出来る人は少ないと思います。それに対する作者様の見解を読みながら、そうかそうなのか、と納得しました。事件を解決するのは鋭い洞察力、知識、そしてほんのちょっとの魔法。街の片隅にもしかしたら『魔法探偵事務所』という看板がこっそり立っているかもしれません。探してみてください。
僕はミステリーは苦手ですが、これは面白い。小説の世界は広い! 予期せぬ展開に、僕の読みが浅かったことがしばしば。エクセレント! テンポはミデアムな印象で、独特な演出群に何度でも読み返して楽しめる。飽きがこない。魔法と探偵のバランスが取れている。
魔法とミステリーという難題、かつ短編とも言える短い文字数で、誰もが思い付かないどんでん返し☆読み終えて驚愕しました!ミステリーへの、こういう魔法の絡ませ方があるんだなと、勉強になります。そして、なんと言っても、この物語に秘められた作者さまのメッセージ性は、余韻となって読者に確かに残していきます。詳しいことはここでは言えませんが、ご一読くださいませ☆
もっと見る