第16話 微笑みの行方

あなたと共にいた日々は

あんなにも簡単に

輝くように笑えたのに


月が姿隠すように

太陽の陽も射さない森に籠もるように


私の瞳からは微笑みが消え

代わりに涙が曇らせる


ほんの少しのカンパリを

唇に落としため息をつく


闇は消えるのだろうかと

心の底で何度も思考を巡らせる


瞳を閉じて浅い眠りにつくころに


優しい鐘が 遠くで響く

きっと明日には風が吹き

曇りの空が晴れ渡り


新しい喜びを心のすきまに連れてくる


そんな夢をまどろみに

運んで連れてきてくれたのも


あなたがいてくれた

その想い出があるからこそと


その温もりに感謝を捧ぐ

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る