第33話 羊雲

そらに羊雲が流れて

太陽が透けて見えなくても

あなたは そこに居るのね


海がキラキラと波頭を揺らしても

波間に海星が沈んでも


あなたはそこに居るのね


夕陽が沈み

風が冷たくなっても

あなたは生きてそこに居る



それ以上を望んでも

墓標に文字が刻まれても


私が生きていたことと同じくらい


それは静謐な聖なる事実

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