第2話 月光
すべらかな 絹の肌にも似た
オパール色した月の夜に
君と出掛けた夢を見た
目覚めれば一人
薄いシーツを剥がし 軽く煙草を吸い
コーヒーを飲む
君のいない夜にすっかり慣れてしまったが
あの月明かりだけが想い出を誘う
それでも風は優しく肩を撫で
新緑のみずみずしい香りを運ぶ
君のいない夜に私はレコードに針を落とし
軽く身体を音楽に任せて揺らす
オパール色の月はそんな私を見つめ、
そして彼方の君をも照らすだろう
姿、満ち欠けする月は
あの若いイタリアの娘が語ったように、
君の気持ちをすり減らすでもなく
ただ、やはらかなまなこに宙をめぐり続ける
そうだ、月はいつだって丸い
そんな言葉をつぶやきながら
再び眠りに落ちる私の頬には
信頼と言う微笑みが躍る
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます