概要
家出少女が道ゆきに巻き込んだのは、剣も魔法もまったく使えない幸運体質と逃げ足だけが取り柄の、賢者の青年でした。
旅に加わるは、炎の虎精霊、アンラッキーなウサギ青年、強気な魔族娘と、気弱な精霊使いの少女。
無謀とも言える旅の始まりはいつしか、人を巻き込み、国を巻き込み、そしてやがて––––、
出逢いは力、運命は掴み取るもの、幸運は引き寄せるもの。
少女の願いの行きつく先、その旅の終着地を一緒に見届けていただければ、幸いです。
著・眞城白歌
(旧PN・羽鳥さぁら)
Twitter:@Hatori_kakuyomu
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- ★★★ Excellent!!!これは愛を探す旅の物語
ルベルは旅に出る。いなくなってしまったパパを探す為に。大好きなパパと再び暮らせるようになる為に。彼女に愛を注いでくれる、たくさんの仲間と共に──
主人公は10歳の女の子ルベル。彼女が探しているパパとは、彼女の実父で元暗殺者という異色の経歴の持ち主です。彼は監獄島という場所にいるらしいのですが、ルベルのもとに帰ってくる気配は一向にありません。
ルベルは少女ではありますが、その小さな体に秘めているのは不屈の精神と大人顔負けのガッツです。実年齢よりもかなりしっかりしており、頭の回転も早い彼女は、パパに会う為に入念に計画を立てて強引に旅を開始します。もちろん周囲の大人は彼女を一人で行かせるわけには…続きを読む - ★★★ Excellent!!!少女のまなざしが動かさんとするもの、それは──。
ひとつの、たったひとつだけの、ささやかで何よりも重い想いが、わずか一〇才の少女をひたむきに動かす物語。
彼女は『絶対に』と言ったことを『絶対に』やり遂げる。
こんなに気持ちが強くて頑固でまっすぐな人に、リアルだろうが物語の中だろうがワタシは会ったことがありません。
誇る自作にすらいません。
「あ、この娘にはかなわないだろうな」と、彼女のまなざしと凛としすぎた笑顔に説得されてしまうわけです。
保護者をいい遣わされた賢者も。
護衛につけられた灼虎も。
道中出逢ったウサギお兄さんも。
旅の最中の鱗属のお姉さんも。
王室から世界を見たくて飛び出した彼女も。
みんなみんな、たった一〇才の少女のまな…続きを読む - ★★★ Excellent!!!会いたい。その願いを叶えるために。
ずいぶん前に携帯小説が流行っていた時代に、一目惚れしたのがハトリ様のこの作品でした。
それから私の心はずっとエレナーゼという世界を捉えて離しません。
パパに会いに行く。
ただその願いを叶えるために、彼女は準備をして、周囲の人を巻き込みつつ行動に出ます。
どんなに絶望的な条件でも彼女は決して諦めません。
旅の果てに、彼女は父親に会うことができるのか。
読み進めていくうちに、気がつくと自分も巻き込まれた人達と一緒に見守りたくなっています。
手に汗握るラストは目が離せません!
結末は、ぜひあなたの目で確かめてみてください。
とってもとっても大好きな作品です。 - ★★★ Excellent!!!心温まるハイファンタジーです
この作品を皆様におすすめする理由は、主に以下の三点です。
・シンプルかつ深みのあるストーリー
・温かく、魅力的な登場人物
・きめ細かな世界設定
◆シンプルかつ深みのあるストーリー
父親に会いたい。どうしても会いたい。どんなことをしてでも会いたい。
10歳の少女ルベルのその強い気持ちが、会う人会う人の心を動かしていきます。
ルベルの思いが持つパワーには、とにかく圧倒されました。
おそらく最後には、ルベルとともに旅した登場人物たちだけでなく、この作品を読んでいる読者の心すらも動かしているのではないでしょうか。
強い思いはあらゆる障壁を乗り越える力がある――そう思わされた物語でした。
◆温かく…続きを読む - ★★★ Excellent!!!和やかな雰囲気に包まれて旅を続ける、独特の世界観が魅力的です!
10歳の少女ルベルと学者のセロアらが旅をしていく中で、色んな人たちと出会い様々なことを学ぶファンタジー小説です。
ゲーム風ファンタジー小説として発表されていますが、終始和やかな雰囲気でお話が進むことが最大の特徴です。それでいながら人間を始め、魔族・獣人など、ファンタジー小説には欠かせないキャラも数多く登場します。しかも個性的なキャラばかりなので、人種や種族が異なるルベルたちと仲良くする場面もポイントだと思います。
特にルベルたちと魔族たちとの会話が、まるで昔からの友達だったと思わせるほど親密な雰囲気となっています。
同時に作者さまの作品に対する思いや世界観・文章力の素晴らしさなど…続きを読む