第6話 脱がしちゃいますよ 

「う~ん。 邪魔ですねぇ、ズボンを脱がしちゃいますよ 」

彼女は僕のスラックッスに手を掛けると、カチャカチャと音を立てながら外していった。

随分と慣れた手つきに、関心すらしてしまいました。

そんな事を思った瞬間、シュルッと音させながらベルトが抜き去られた。

そして、ボタンを外すとチャックをユックリと下ろしてゆく。

チキチキと下げられていく、僕のファイヤーウォール・・・・・・・・・ 

スラックスを下げられ、漢のお洒落?! 

深紅のブーメランが最後の砦だ!


『ね、ねぇ! こんな事やめようよ! 犯罪だよ! 』

僕は彼女へと訴えかける。

未だ間に合う! 諦めるものか!


「あら? お留守ですか? もしも~し! それとも、おネムかしらぁ 」

僕の言葉を彼女は聞いてはいない。

深紅のブーメランに護られた、沈黙のゾウさん・・・・・・・へと問いかけていた!?


いやいや、言葉を掛けるところ間違っているよ~!

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