第5話 皆で、エクスタシーは永遠に!
数ヵ月後、TVカメラの前で饒舌に語る女研究者がいた。
助手の少年も資料や器具を移動など忙しなく動いている。
少子高齢化が叫ばれ出生率が低下の一途を辿る先進国。
電力事情も、原発の停止や廃炉などにより従前の発電へと多くの国が退行して行った。
太陽光や風力、水力、波力、地熱発電など環境への負荷が少ないものも建設されていたが、発電効率はやはり悪い。
天候などに左右され量的な保障が出来なかったからだ。
しかも、ガス変換による発電、高効率太陽光発電などの自家発電は、一般家庭への普及は遅々として進んではいなかった。
また、PHEV《プラグインハイブリッドビークル》による家庭の電力を賄うV2H対応などは日本などの一部の国にしか普及していないのが現状だった。
それは、アメリカやヨーロッパ諸国には車で発電すると言う概念が希薄なのだ。
日本車には100Vコンセントが多くの車種に装備、または設定されている。
アウトドアや災害時にとのニーズからだが、アメリカやヨーロッパ諸国ではキャンプサイトにコンセントが設置されている所が殆どなのだ。
したがって、車から電力を取るという考えはキャンピングカーにしか必要なく、普段使用する車には必要を認めなかったのだ。
その様な電力事情の背景もあり、カメラの前で語る女研究者には世界中の注目が集まっていた。
それは、どの世界であろうと、どの人種であろうと、子供が欲しく無くても、子作りが目的で無くとも、性欲はあり、その行為は行なう人が殆どである。
しかも、
即ち、生物学的に女性同士であろうと、同様に男性同士であろうとも発電が可能なのだ。
LGBT《性的マイノリティ》である「L・
しかも、自家発電も可能です!
相手がいれば二倍以上の変換効率だが、独り身でも発電が可能なのが味噌である。
しかも、寝ている間にエクスタシーを感じても、多少であるが発電されるのだから。
なお、発電効率は個人差が当然出るのだが、極普通に満足感や充足感が得られれば一日分の発電量は一回で賄える。
全てに平等な発電!
しかも、気持ちが良くなって家計が助かる!
その分出費が減り、夫婦仲も良くなっていく。
実際にモニター100人で追跡調査した結果が以下だ!
東京のAさん御夫婦
「このベットを使い始めてから、夫婦仲が改善されました」
「いままで、帰宅するのが辛かったのですが……
今では寄り道せずに帰宅です! 毎日が幸せで 」
「お陰様で、念願の子共も授かりました 」
神奈川のBさん御夫婦
「以前は夜も味気ないものでした。
お互いに何か…… 義務感の様なものがあったのでしょうか。
早く孫が見たい、抱きたいと言う両親のプレッシャー 」
「本当に辛かったです。
でも、このベットのモニターの話をいただき、思い切って
そうしたら、このベットを使い始めたらプレッシャーが減ったんです! 」
「そうなんですよ! 使い始めてすぐに両親の仲が凄く良くなって。
孫どころじゃない! 二人でもう一度青春だ~! って、家族で笑いました 」
静岡県のCさんカップル
「田舎から出てきて一人暮らしだと、味気ないんですよ。
夜は寝るだけで。
彼女は居るのですが、以前はそっけなかったですね。
光熱費って結構掛かるじゃないですか! お金が無いとやはりね 」
「このベット話題ですよね! モニターに当選したと聞いたので……
頑張っちゃいました! てへぇ 」
「そうなんですよ! 現金ですよね。 お金が浮いて二人で楽しめるとなったら途端に! いつもと違うじゃないですかぁ! ビックリしましたよ 」
「だってぇ、 そういう
今までなんだったの!? って。 でも、余暇も楽しめるようになって。
彼の優しさも再確認できて…… この秋に結婚する事に決めました! 」
「このベットのお陰です。 これからも二人仲良く発電していきます! 」
まだまだ、モニターの喜びの声は絶えませんがここで…… CMです。
え、CMじゃない? じゃスタジオに戻しますね!
「それにしても凄い効果ですね! 」
「そうなんですよ! 実は…… 私もモニターに当選しました!
お陰様で…… 今春結婚が決まりました! 」
「…… はい? それ、放送で言って良いのですか!? 」
「え…… だってCM中でしょ? ええぇぇぇぇぇ! 違うの!? 」
「おい! CM!! 」
大変失礼しました…… 。
最後に、女研究者からの声をお送りして会場を後にしたいと思います!
マイクを前に語る女研究者。
「皆さん、こんな馬鹿みたいな研究で、ず~と馬鹿みたいに一生懸命に尽くしてくれた彼……
この彼がいなければ、この研究は完成しませんでした。
有難う、これからの人生…… 私は貴方と共に歩みます。
そして、このベットで、第二の人生を、いや……第二の、第三の青春を謳歌して下さい!
エクスタシーは永遠に尽きる事はありません。
そこに、少しの愛があればエクスタシーは何倍にも膨らみます。
一緒に未来へと向かいましょう。
さあ! 皆さん! ご一緒に! 」
「「「「「「「「エクスタシーよ永遠に! 」」」」」」」」
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