冬を越えて。 春が望むものは。 夏の終わり。 来たる秋。 最後の言葉は、実りをもたらすことのない。 生も性も、語る口も持たない虫たちの叫び。 それは―― 季節を幾つ巡っても、きっと耳の奥底にこびり付いて離れない夏の残響。 羽音のように耳障りな音、抜け殻のように乾いた日常、唇のようにひび割れた人間関係。 そこに差し込む青春の光、伸びる歪な影。 ああ。 渇望の果てに、辿り着いた真実でさえ、誰かを救うことは出来ないのか。
夏の終わり、一人の友人が死んだ。友情の先には恋愛があり、恋愛の裏には嫉妬が覗く。そして徐々に浮かび上がるナツの死の真相。それは全てを超越した衝撃の事実だった。わたしは本当のことが知りたいだけ。知らない方がいいことだって沢山ある。私たちが知っていることなんて、人間のほんの一部、でもそれでいい。もしあなたが最後まで読み進める勇気があるのなら、そのラストはきっとあなたの心を大きく抉ることでしょう。
亡くなった友人。その死に口を噤む人々。 明らかになる真実は残酷で、蝉の抜け殻のように僕らを置き去りにした。 救いはないけど、報いは終わらない。そんなお話。
最後の最後で、まさかの!面白かったです!
深いです。 うーん すごい落ちくるかなぁ、なんて期待していたら。 いや そうきましたかぁ。 レビューが書きづらい作品です。 少しでも書いたら読み味が落ちてしまいそうで。 ただ言えるのは前作とはまるで違う作品です。
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