奥越福井に伝わる怪奇譚です

全部で四話の短いお話ですが、かなり中身が凝縮されています。

どれもなさそうでありそうな、臨場感のある話なのですが、語り口が昔語り風で不思議とほっこりします。
特におじいさんとおばあさんのやりとりが、本当に仲が良くて癒されます。

個人的には「人魂狩り」が、怖さと温かさと物悲しさとがそろっていて大好きな話です。

それと、筆者のおじいさんの迷信は信じないが、排除はしないというスタンスは、自分のなかで一番ストンと腑に落ちるものでした。

怪談話とも都市伝説とも違う、味わい深い怪奇譚を是非読んでみてください。

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