武蔵野のぬくもりたっぷりのおうどんさんは、荒神さんからの贈りもの
実家の食堂の閉店危機を回避するため、新機軸の武蔵野名物うどんの試作を続ける大学生小原鈴菜と幼なじみの芦辺穂香。
二人はよい案を授けてもらおうと古くから地元で尊ばれている荒神さんに願掛けに出かけた。
荒神さんが出雲参りに出かける前にこの願いなんとしても届いて欲しいと、伝承通りに地粉の手打ちうどんを御供物に用意した。
さて、御供物が効いたのか、荒神さんのお使いと思しき青年が試作の手助けになるものを持って現れた。
鈴菜と穂香は荒神さんからのいただきものを使って新作メニュー作りに新たな意欲を燃やすのだった。
第2回角川武蔵野文学賞「武蔵野×一般文芸」部門エントリー作品です。
第1回角川武蔵野文学賞最終選考対象作品、武蔵野の一角萱原キャンパスタウンを舞台にした『ヤマ野辺の待ち人』もよろしかったら併せてお楽しみください。