サマー・チューンナップ

　やや非現実感のあるホビーアニメ風ロボットバトル物に誰もが経験したことがあるようなあの夏の懐かしさと甘酸っぱさをこれでもかというほど詰め込んだ欲張りな作品。
　作者様の中に今でも少年時代の思い出や純粋な気持ちが生きているのが読んでてめちゃめちゃ伝わって来ます！

　良い作品をありがとうございました！

作品としては、大人気ロボットゲーム「カスタムロボ」を彷彿とさせるものである。
自身はカスタムロボを残念ながらプレイしていない。
しかし、メダロットは経験している。
ロボットバトルの根底にある熱さや、駆け引きは共通するのだと痛烈に感じた。
そして、理解が及ばぬまま意識だけが先走る恋。
非常にその先が気になる。

少年時代のあの夏が１ページ増える作品だった。

夏休み、少年、そして少女との出会い。
そこに絡むロボットバトル⁈…ん⁈と惹かれて拝読したのですが、とんでもなく熱くて面白い！
他のレビューでも書かれている通りコロコロコミックのような雰囲気があり、アニメ映像がありありと脳内に浮かんできました。
爽快に進んでいく展開に、一気に読みきってしまいました！
この二人、再会するたびに喧嘩してるんだろうなあとちょっと出歯亀気味なほっこりを抱いたり…。

一夏の少年少女の熱い戦い、是非にご一読を！

全長15cmのAI搭載ロボットをAR空間で戦わせる！
という近未来のホビーに夢中な小学生たちの物語。
世界観と雰囲気が、めっちゃコロコロコミック！！

現実の物理的な場がそのままロボ達の戦場となり、
指令には音声認識、戦闘演出にはAR技術が使われ、
個性全開の改造と戦術が見る者の目を惹き付ける。

ある夏、ほんの数日間、そばにいたライバル同士。
ボーイ・ミーツ・ガールと呼ぶにも淡すぎる関係。
でも、チューバトが結んだ絆は、暑い夏より熱い。

惜しむらくは、短い作品であること。
もっと読みたかった。
おもしろかったです。

　カスタムロボかなとは思ってましたが思った以上にカスタムロボでした。ではそれが悪いのかというと、カスタムロボ世代的には「これやったわ！！！！」と思わず興奮してしまう設定や装備ですし、知らない世代からしてもパーツや機体についての細かな設定が簡潔にまとめられた上で提示されるので非常に良いものだと思います。

　それはさておき。
　私はロボ好きなのでこうしていきなりロボの話から始めましたが、この作品の一番良いところは、ストーリーラインが美しいところだと思います。子供達の一夏の思い出、成長と変化、それが主人公の少年にも、少女にも、そして今回は悪役となった“彼”の下にさえ訪れる。
　そういう子供達が美…続きを読む

全長15センチメートルの小型ロボットを戦わせる子供に人気のホビー「チューンナップロボット」。略して「チューロボ」。

ロボットは男のロマンだ！　しかし男子小学生の大吾は、チューロボのバトルで女の子に負けてしまった。夏休みで都会から訪れたその女の子・莉亜は、チューロボの大会常連者だった。

地元では負け無しだった大吾は、莉亜に勝つためにチューロボに打ち込んでいく。負けん気の強い少年の意地が胸を熱く燃えたぎらせる。

カスタマイズごとに戦術が変化し、駆け引きが生まれるバトルは、たかが玩具と侮れない。そこには遊びでも、譲れない戦いがある。真剣勝負に男も女もない。ほとばしる純粋な情熱にあてられる。
…続きを読む

田舎の夏という旧世代的な雰囲気と、ロボという近未来的な要素が混じり合った世界観はワクワクする。
そして展開する物語は熱く、青春に満ち満ちている。夏に相応しい小説です。

　手に汗を握る様なバトルシーンが熱くて、高揚感が半端ないです。

　近未来の、男の子の心をくすぐる玩具、チューンナップ・ロボ。もうすぐ実現しそうな話で、どきどきしながら読ませて頂きました。

　

拡張現実で繰り広げられる、小さくも熱き戦い。その描写は圧巻です。個人的にはこの先の物語が気になってしまいます！

小学生時代、ミニ四駆にハマり、改造を繰り返していた頃を思い出しました。もし、１５センチのAI搭載ロボットなるものがあったら、絶対にハマっていたことでしょう。
近未来の熱中少年と、冷静でツン気味な（←ここ重要）少女の、ロボットバトルに捧げる夏。
扱うロボットのタイプが、それぞれのキャラクター像を反映するかの如く対照的になっており、面白いですね。
初戦の大敗を覆すため真剣に対策を考える中、自分のスタイルを変えまいとする少年の矜持に好感を持ちました。
ここまででも十分に面白い作品です。
が、もしあるのであれば、ぜひ続きが読みたいです！