異国の地で、娘は、彼女の運命と遭遇する――

北方のラゴ族の長の妹レツィンは、隣国・烏翠との盟約に基づき入宮することになった。まず光山府に入って宮廷作法などを習うことになったレツィンだが、烏翠の都に入ったとたん、この国で起きている血なまぐさい政情の一端を目にしてしまう。

『ラゴ族の狩りでは獣の血の匂いがするが、烏翠の狩りでは人の血が匂うーー。』

占い師の老婆の言葉を胸に。光山府で暮らし始めたレツィンの前に現れる、彼女の運命とは。

中華風の文化をもつ烏翠の国の様子も魅力的ですが、辺境の異民族である活発なレツィンが、とにかく可愛らしいです。
異文化交流だけでなく、神話、政治、恋愛に活劇も含んだ壮大なストーリーは、きっと読者を満足させてくれると思います。

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