翠浪の白馬、蒼穹の真珠
結城かおる
序
まず口上を一つ
――さて、地の女神は日の炎で編んだ
さあ怒ったのは女神です、口で唱えうるあらゆる
女神の脚は存外に早く、男神は追いつかれそうになりました。そこで男神は女神にご自分の姿を見つけられぬように、大きな黒い扇を広げて世界をすっぽり覆ってしまいました。地上は墨を流したように真っ暗になり、ひどく寒くなりました。作物はすべて枯れてしまい、
そこへ、ラゴ族の娘が現れました。彼女は天を駆ける白馬を持っていたので、ひとっ飛びに男神のもとへ行き、蓬莱を返してもらうべく長い談判をしました。
そして、ついに根負けした男神は、「娘が大切にしている宝物をくれれば山を返す」と約束しました。
娘は、
かくして蓬莱は女神の腰帯に無事戻り、ふたたび人々は
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