巷の異世界転生ものとは違います。
主人公はおじさんです。ちょっと頼りないおじさん、魔力はあるのにチートではありません。俺TUEEE系でもありません。転生前のことを引きずるなど、成長しきれていません。
一方で、双子姉妹、一人は生まれつき魔力を持たず、もう一人は天才的魔法使い、可愛らしい限りです。彼女たちもまた半人前です。
おじさんと姉妹の一人が出会ったところから物語が動き出します。
実に人間らしいやりとり、そしてわくわくするバトル、三人は冒険の中で成長していきます。
とにかく!魔法の双子編まで絶対読んでください!
この作品がいかに面白いか実感できます。間違いなく傑作ですから!
あっという間に作者様があらすじで書いている区切り箇所まで読んでしまいます。
異世界転移した先で出会った少女ルルは生まれつき魔力を持たず
魔法が使えないらしい。
何故か莫大な魔力を持っている状態の主人公は、ルルの作成した
魔法を使う為の道具『魔籠』を使って欲しいと持ち掛けられます。
いい意味で一般感覚を持った主人公と、一生懸命なルルちゃんが可愛いです。
主人公が現代でしていた職業の顛末と、異世界での魔法の現状がリンクしていて
読み手にさりげなく過らせるように入れ込まれている所が上手いなと思いました。
この世界で主人公はどういった選択をし、共に旅を進めていくのか
楽しみになります。
モンスター、魔法と特殊道具など。
求む、異世界!これからファンタジー系を読みたいなぁ、
俺強えぇ!じゃないファンタジーな世界を味わいたいんじゃああ!な方に、
とってもオススメしたい作品です。
三十歳を過ぎてもアルバイトで生計を立てていた今川信弘は、主体性がないと批判されつつも、ただ何となく日々を送っていた。勤め先を解雇された日、彼は書店で謎めいた人物から不思議な本を薦められた。『ポラニア旅行記』と書かれた文庫本を読み終えたとき、彼はこことは違う世界にいた――。
右も左も分からない異世界で、ノブヒロを助けてくれたのは、ルルという名の少女だった。魔力をもたない彼女は、代わりに魔法を使うための道具「魔籠」を作る才能に長けていた。ただし、この魔籠は誰にでも使えるものではなかった。
異世界では強大な魔力をもつと判明した「おじさま」=ノブヒロは、ルルとともにこの世界で暮らすことになる。が――
◇
ちょっと頼りないノブヒロさんが、双子の姉妹ルルとララと出会い、魔力を発揮します。そのシーンの迫力と、姉妹との掛け合いが楽しいお話です。優しいルルちゃんと外見はそっくりながら、強大な魔力を用いて魔獣を倒すララちゃんも可愛らしい。異世界から来た人間はノブヒロさんだけではなく、彼らとこの世界の人々の関係や、彼らをめぐる陰謀などもあり、目が離せません。
物語はいよいよ核心に迫ってきました。異世界冒険譚がお好きな方にお勧めです。
主人公信弘は何事も受け身な現代人。
ある日、異世界に飛ばされ、そこで自身に高い魔力があることを知るのですが、それで「よし、無双してやろう!」とはなりません。
力があるのに後ろ向きです。
対して、ルルは魔力がないのですが、彼のように受け身ではありません。
彼女には魔力がない代わりに、魔籠というマジックアイテムを作る才能がありました。
彼女の師匠が、「魔法の常識を変えうる」と認めるほどの才能が。
力がないのに前向きです。
信弘は魔力。
ルルは魔籠。
二人は互いに補い合いながら王都へ旅に出ます。
旅の目的は家に帰ること。
この世界は魔法の才能がどれほど高いか、そして王立魔法学院に入ることがとても重要なのです。
そちらの道でやっていけなかったルルは、親から「娘ではない」と見限られています…
ですが師匠と出会い、魔籠作りの道でやっていけるようになりました。
そのことを両親に伝え、認めてもらうための旅なのです。
果たして彼女は認めてもらえるのか?
信弘は現代日本へ帰れるのか?
これからも続きを読み進めていきたいと思います。
キリがよいところまで読んだのでレビューさせていただきます。
この物語は、日本から魔法世界の異世界へ来てしまったちょっとだけ頼りない、けれども暖かなおじさまと、とある理由で親から愛情を受けられなかったルルちゃんのお話です。
そんな二人で双子のララちゃんに会いに行くのですが……
おじさまとルルちゃんの掛け合いが面白く、くすっと笑えるシーンも随所にあり、全体的にとても読みやすく頭にしっかりと内容が入ってきます。
個人的にルルちゃんもとっても可愛いのですが、おじさまもとても可愛いです(笑)
そんなほのぼのとしているシーンから、シリアスな戦闘シーン、そして最後(序盤の)は、思わずうるっと……
カクヨムの小説でうるっと来たのは初めてかもです。
今後も旅を追っかけていきたいと思います。
とってもオススメな作品です。
ちょっと頼りないけども(そこが大好き)やる時はしっかりと頑張るおじさまと、健気で純粋な可愛いルルちゃんとの旅を一緒にしてみませんか?
35歳の日本人転移者と10歳の落ちこぼれ魔法少女が、宝石モンスターを蹴倒しながら異世界をゆく冒険ファンタジーです。
アルバイト先をクビになった主人公・信弘は、ふらり入った古書店で、黒い外套とフードで顔を隠した奇妙な女性に声を掛けられます。彼女に勧められるまま手に取ったのは『ポラニア旅行記』という文庫本。
読みにくさとつまらなさに眠気を誘われて、目薬を取ろうと立ち上がった、その時――!?
シンプルな転移モノに見える導入ですが、物語は深い奥行きをもって展開していきます。
森で出会った少女・ルルは、魔力を持たない代わりに魔籠と呼ばれる魔法道具作成が天才的な女の子。とある願いのため師匠に認められようと頑張る彼女に強く請われ、信弘はルルの魔籠を使って、宝石をつけた魔獣たちと戦うことになります。
というのも、日本人であるはずの信弘はなぜか膨大な魔力を持っていて、彼女の魔籠を使いこなせる数少ない人物だからなのです。
ほんの10歳の少女が焦がれる願いとは。
ルルと信弘は、それを叶えることができるのか。
どちらかと言えば厳しい世界に立ち向かい、ユニークな魔籠を使いこなしてゆく二人の行く先には、胸が痛くなるような試練も待ち受けています。ひたむきな少女の意志が光る魔法ファンタジー、ぜひご一読ください。
粗製乱造の異世界ものとは一線を画しているのは、主人公の設定に現実味が溢れていること。導入からすぐにファンタジーであることを忘れさせるくらい哀愁が漂っている事に加えて、自己投影し易いキャラクター性に一気に物語に引き込まれました。
また、各登場人物の心情がリアルに描かれているので非常に感情移入がしやすく、それが直接的な読み易さに繋がっておりページを進む速度を落とさせないところも魅了の一つ。個人的には師匠の大物感と懐の深さがとても気に入りました。
主人公と他のキャラクターたちのやり取りの中にも思わずツッコミを入れたくなるような笑える描写も多く、共感性をくすぐるという意味でもとても素敵な作品でした。
古本屋で見つけた奇妙な本によって異世界に飛ばされた35歳のフリーター・今川信弘を拾った10歳の少女ルルは、生まれつき魔力が少ない落ちこぼれの魔法使いだった。ルルに助けられた信弘は、とある事情で王都へ向かう彼女を手助けすることに……。おっさんと幼女の交流が和む作品です。
魔法使いの名家に生まれた双子の姉妹ルルとララ。仲の良い姉妹だったが魔力が少ない姉ルルに対して、妹のララは人並み外れた才能を持っていた。それが二人の不幸の始まりで、両親はルルを勘当してしまう。ルルは魔力がなくても家族に認められるため、魔籠と呼ばれる魔道具作りの技術を磨き、家族の元へと帰ろうとする。
幼いルルに頼りきりで元の職場でも主体性がないと揶揄された主人公の信弘ですが、ルルを身体を張って守ったり、家族と和解させるため直談判に出たりする大胆な行動力もあって見直しました。
古い価値観と権威主義で凝り固まった両親の目を覚まさせるため、信弘はルルの魔道具を使って天才児のララと魔術対決をすることに! 技術の姉ルルと、才能の妹ララの姉妹のお互いのプライドをかけた壮大な姉妹喧嘩。これまでの常識を根底から覆す大迫力の魔法バトルが圧巻でした。
(「おじさん無双」4選/文=愛咲優詩)