読んでて涙腺がゆるむシーン多数

タイトルが『曇り空のzoo』であるように、どれもちょっと悲しく苦しい話。未来は晴れるのかもしれないけど今は曇っている。私もぶっ刺さる話がありました……親子関係・人間関係に悩む人々の描写がリアル。

映像が脳内に浮かぶ、空気感が伝わってくる。見事な表現力。登場人物たちの表情が目に見えるよう。

そして、なんというか、作者の優しい視点に心が癒される。これは作者である「浅原ナオト」さまの作風なんでしょうか、他の作品を読んでも感じました。登場人物に対してものすごく優しい。苦しむ子供にも悩む大人に対しても、応援する気持ちが感じられる。

短編集なので読みやすいのもグッド。文芸小説としてものすごく完成度が高く、自信をもっておすすできる作品です。

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