短編集の密度、人物に詰まった内臓

短いお話の中に登場する人物達に過去と現在が存在しています。彼らには内臓があって、呼吸をしていて、日々いろんなことを感じて生きていることを信じられる、濃密な短編集です。

様々な事情を抱えて動物園に訪れた人々の人生の一部を読んでいることに満足感があります。一話一話に こういう密度を持ったものが「短編集」なのだなと感動しました。
個人的に特に好きなのはアライグマのお話です。
リアルタイムで更新を追っていたとき最後に「ニンゲン」がテーマのお話が更新されたときは唸りました。ラストはそこに行き着くのかと。

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