風よ、金色の風よ

黄金きんの実を詰まらせた

棚田の道を歩いていくと

ひときわ強い風が吹いて

稲穂がざあっと笑い出した


揺れる稲穂に風を見て

風の中に稲穂を聞いた


金色の風がビルの隙間を縫ってきて

遠い情景を置いていく

ものさびしい夕暮れ時の帰り道

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