静物

陽炎の揺れる

アスファルトの上に

ぼんやりとにじむ

鳥の影


いつまで待っても

羽撃はばたく気配がない

あんまり暑くて

疲れたのかな


風はない

電線は動かない

ベンチに座る僕も

あの鳥も動かないが

車が道路を駆け去って

追いかけるように

新聞紙だけが

走っている

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