花昏心中

春の野山が薄暮に濡れたら

あなたを追いにゆきましょう


花野も今は 黒ずんで

あなたの瞳も 暗いまま


ただよう夜露は草花見つけ

朝まで短な添い寝です


わたしはあなたに

会えるでしょうか

あなたはわたしに

気づくでしょうか


あなたの首の まうしろで

老いた古木の一枝が

わたしを手招き

しています

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